長浜の産業・近代化遺産
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武徳殿
明治43年(1910)から南呉服町にあったものを、昭和8年(1933)に新築移転したもの。梁間10間、桁行9間の入母屋屋根・桟瓦葺きで、妻入り正面に切妻の玄関が付属する。外装は上部漆喰塗、下部は板張り。天上が高いため、東西南北とも大屋根の下に庇を出すので、横から見ると一見2階建てのように見える。新築落成記念の奉納額が残り、長浜武徳会(会長は草野兵一郎)によって、300人以上の町民の寄附で建築されたことが分かる。戦後は長浜警察署の道場となり、昭和63年(1988)の警察署移転にともない、長浜武徳会、そして長浜文化スポーツ振興事業団が管理してきた。内部正面は柔道場と剣道場があるが、庇部分も開放され、周囲にしか柱がないので広々した空間が広がる。かつは弓道場もあったという。正面に、2間幅の神殿がある。
所有:長浜市
所在地
滋賀県長浜市朝日町13−11