長浜の産業・近代化遺産
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旧長浜駅舎

明治15年(1882)に建設された日本最古の鉄道駅舎。洋風駅舎の設計はお雇い外国人のイギリス建築師長ホルサムと推測される。外壁のコンクリート(石灰コンクリート)壁の薄茶黄色と四隅の白い御影石、それに出入り口と窓、軒下の蛇腹、暖炉の赤い煉瓦が、美しいコントラストを現出している。室内には1・2等と3等の待合室があり、2階へは後年の鹿鳴館と同様式の優美な折れ曲り階段が通じている。鉄道は明治15年3月に開業していたが、しばらくは駅舎がなく、この駅舎が完成したのは、11月のことだった。2代目駅舎の完成(明治35年)によって役割を終え、職員の休憩室や会議室にあてられた。琵琶湖倉庫会社が使用した後、旧国鉄岐阜工事事務所長浜派出所が置かれ、最後は物資部長浜配給所(売店)が置かれた。昭和33年(1958)、旧国鉄は第1回の鉄道記念物に指定した。
所有:JR西日本

所在地 滋賀県長浜市北船町1−41